7.1 どのようなツールでグラフを描くべきか
pandas
にもグラフを描画する機能がありますが, シンプルで最低限の機能しかありません. seaborn
は簡単ですが, 同様に柔軟さに欠けます(加えて, 他の類似モジュールに比べ不具合が多い印象があります). 一方で Python で最もよく使われているであろうグラフツール matplotlib
はこれらの土台となっているためより自由に書けますが, 単純に構文が煩雑で, また上記のように参照透過性の観点で書きづらいものとなっています. グラフツールの使い方について, 私は過去に『Python でデータ分析するのに適したグラフツール3選』という記事を書いています. 私は plotnine
を普段使っていますが, 構文に全く慣れていない場合, 習熟に時間がかかる可能性があります. 今回は jupyter でレポートを作成してもらうため, 自身が理解できれば, あるいはレポートとして出力できれば, bokeh
や plotly
などなんでも良いです1516.
bokeh
の jupyter 上での基本的な使用法については Basic Usage.ipynb (https://github.com/bokeh/bokeh/blob/2.1.1/examples/howto/notebook_comms/Basic%20Usage.ipynb) が,plotly
は Jupyter Notebook Tutorial in Python (https://plotly.com/python/ipython-notebook-tutorial/) が参考になるでしょう.↩︎上述の記事では
bokeh
やplotly
を紹介していませんが, これは個人的に構文に不満があるだけでなく, レポートとして共有する機能がやや不十分なためです. どの環境でも表示できるようにするには, 一旦グラフを画像ファイルとして保存する必要があります.↩︎